今日は知られざるRPG「ゴッドメディスン」について。

↑通常版

↑復刻版

ゴッドメディスン ファンタジー世界の誕生 対応機種：ゲームボーイ(GB) ジャンル：ロールプレイングゲーム メーカー：コナミ 発売日：1993年7月20日 ゴッドメディスン 復刻版 対応機種：ゲームボーイ(GB) （スーパーゲームボーイ対応） 発売日：1998年3月26日 （シナリオやモンスター図鑑などを追加した増補版）

（今回は通常版について書いています）

主人公ナオトとケンスケ、ミキは同じ小学校に通う仲良し3人組。
ナオトは「ファントム」というゲームの発売日を楽しみにしていたが、発売直前にゲームメーカーに落雷事故がありデータが消滅、発売中止に。
気を落としてゲームショップからの帰り道、町外れの小屋から物音がしたので覗いてみると、そこには信じがたい光景があった。

「ファントム」の主人公、ミカ＝アルダンたちが何者かと戦っていたのだ…！


普通の小学生がひょんなことから世界を救う勇者になってしまうという巻き込まれ型の王道ファンタジーRPG。
現実世界とゲーム世界、２つの世界を行き来しながら勇者としての力を身につけ、魔王の真の目的に迫るという展開になります。

ゲームシステムについてはそれほど目新しいものはありませんが、魔法関連ではMP制ではなく回数制だったり、魔法を覚えるためには魔法の本を読む必要があったりとなんか初期のファイナルファンタジーシリーズを彷彿とさせます。
また「一部の魔法にもクリティカルがある（1体にしか効果のない魔法がそのときだけ全体攻撃化する）」というほかのゲームではあまり見られない特徴も。
中盤になると、「まふう」という武器に宝石をつけてパワーアップさせる事ができるシステムが登場。
宝石は6種類あり、つける宝石によって様々な効果（特殊攻撃やステータスアップ、自動反撃など）を得ることが出来ます。

一昔前のRPGと言う感じですが丁寧に作ってあり、ゲームバランスは良好です。わりあいサクサク進みますが終盤はきっちり苦戦させてくれます。ボスはアイテムや魔法も駆使しないと勝てない程度に強く、あるアイテムや魔法が無いと勝てないボスがいたり、形態変化するボスがいたりするなど単調にならない工夫がされています。
また装備画面で装備を変えたときの強さの変化が一目で分かったり、会話シーンなどではBGMのボリュームを少し落とすなど細かい気配りが。（当時のゲームでは珍しかったと思います）

ストーリーは明るめでコミカルな部分もありますが、後半になるほど重い雰囲気に。当時としては珍しく環境問題がテーマの1つになってたり、エンディングの空虚感など地味に心に残るシナリオになっています。
また魔王軍が結構統率が取れていて、力押しでなくいろいろ計画を練って侵攻作戦を実行するのが印象的でした。（特撮モノの敵組織みたいな感じといえばいいかな？）

グラフィックでは戦闘シーンで見所が。
魔法のグラフィックが結構派手で、特に炎の魔法は炎が燃えている様子をよく表現できています。
ただそのせいもあって戦闘シーンがちょっとテンポ悪いかなと感じました。メッセージのスピード（特に戦闘終了時）もちょっと遅いし。


システムが非常に簡素で、おそらく小学生向けに作られた本作。しかし内容は決して子供だましではなく、RPGの基礎の基礎をしっかり踏まえて作られています。
RPG好きな方やこれからゲームを始める方に手にとってもらいたい作品です。


それじゃ、今日はこのへんで。