「
ニンテンドウパワー」って知ってるでしょうか。
任天堂とローソンが1997年に始めたサービスで、スーパーファミコンやゲームボーイで使える専用カートリッジにローソンに置いてある端末「Loppi」でゲームソフトを書き込むと言う形で販売するサービスでした。
(ローソンでの書き換えは2002年で終了し、2007年にニンテンドウパワーのサービス自体も終了しました)
ディスクシステムにおけるディスクライターと共に、今で言うダウンロード販売(バーチャルコンソールやゲームアーカイブスとか)のハシリとも言えるでしょうか。
その当時はプレステやセガサターン、ニンテンドウ64なんかもすでに出てたんですが、当時スーファミしか持ってなかった私は結構お世話になったクチでした。(中古で買った方が安いケースもあったんでしょうが、在庫と言う概念が無いので欲しいゲームが必ず手に入ると言う点では優れていました)
中にはニンテンドウパワーでしか手に入らないゲームもありました。その一つが今回紹介する「
ファイアーエムブレム トラキア776」です。
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ファイアーエムブレム トラキア776
ジャンル:シミュレーションRPG
メーカー:任天堂
(開発はインテリジェントシステムズ) |
<ニンテンドウパワー版>
対応機種:スーパーファミコン
発売日:1999年9月1日 |
<ROM版>
対応機種:スーパーファミコン
発売日:2001年1月21日 |
<バーチャルコンソール>
対応機種:Wii
発売日:2008年7月15日
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…といっても後にROMソフト版が発売されたんですがね。(ちなみに本作がSFC最後のソフトとなりました)
本作はFEシリーズ4作目「ファイアーアムブレム 聖戦の系譜」のスピンオフ作品で、同作では仲間の一人として登場する「リーフ」という王子様が主人公です。ストーリーとしては「聖戦の系譜」で仲間になる前の話で、リーフが自国レンスターの再興を目指して戦うという内容。「聖戦の系譜」ではそれまでのシリーズとは少し違うシステムが採用されましたが、今回はその前の作品「~紋章の謎」に近いシステムが採用されています。
また、新要素として…
- 味方をかついだり、敵を捕まえる事ができる
- 『体格』というステータス(↑や攻撃スピードの減衰率に影響)
- 各キャラクターに疲労度が設定され、最大HPの数値を超えると1ステージ休みになる
- キャラによっては行動後一定の確率で最行動できる
- ある条件を満たすと行ける外伝シナリオ
といったものが追加されました。
さてゲーム内容ですが、とにかく
ひたすらに難しい。
全体的に難易度が高めであるFEシリーズの中でも屈指の難しさと言われ、シリーズのファンの中でも途中で挫折された方がかなりいたんじゃないでしょうか。
まず
軍資金を貯めるのが大変。最初期では所持金0で、また途中でお金を貰えるチャンスは皆無。敵を捕まえてその武器を奪い、それを売ることで軍資金を貯めていくのですが、肝心の武具も高額でおいそれと買えるものじゃなかったりします。
またそれぞれのステージも難関揃い。特に17章(ノルデンラインルートの方)は、城を守る大部隊に崖の上からは暗黒魔道士軍団とペガサスナイト部隊、さらに背後から騎馬隊の増援、とどめに敵軍の天才軍師が来て
敵全員の命中率と回避率が30%づつアップ、とクリアさせない気マンマンの超難関シナリオでもう驚きも怒りも通り越して
変な笑いしか出ないという有様でした。今考えてもよくクリアできたなあそこ。また前出の疲労度システムのせいで強いキャラを出せない事があり、難易度をさらにアップさせます。
他にも敵がどこにいるかさっぱりわからない暗闇ステージや敵増援がわんさか出るステージなど、これでもかこれでもかと言わんばかりの全編ハードモード仕様。何回リセットボタンを押した事か…(これはFEシリーズの伝統なんですが一度死んだキャラは復活できません。そのため強いキャラや戦略上重要なキャラが死ぬとリセットするハメに)
ただ逃げ道はあります。今回は僧侶系ユニットが使える「杖」の効果が強力で、うまく使えばかなり楽にクリアできるステージもあります。また序盤から(回数制限はあるものの)強力な武器が入手しやすく、これらの武器をいつ使うかが攻略上重要な要素になるでしょう。
まあ、最近のゲームは簡単すぎてつまらねーとか思ってる方やFEシリーズはあらかたクリアしちゃったよと言う方はプレイしてみても良いんじゃないでしょうか。間違ってもゲーム暦が浅い方が手を出すゲームじゃありません。
それじゃ、今日はこのへんで。