2ヶ月ぶりのゲーム語るコーナー。というか最近めっきり少なくなったなあこのネタ。

今回はアニメ番組が原作の「聖戦士ダンバイン 聖戦士伝説」を紹介したいと思います。


聖戦士ダンバイン 聖戦士伝説 BANDAI THE BEST


聖戦士ダンバイン 聖戦士伝説
対応機種：プレイステーション(PS)
ジャンル：シミュレーションRPG
メーカー：バンダイ
発売日：2000年3月4日


しがない高校生だったシュンジ・イザワは、ある日突然「バイストン・ウェル」という異世界に転送されてしまう。
辺境の国・リの国に迎えられるシュンジだったが、ひょんなことからリの国の王の座に収まる事になってしまう。
虎視眈々とバイストン・ウェルの征服を狙う隣国・アの国の地方領主ドレイク。彼を危険視し、打倒のためにレジスタンス軍を結成したギブン家。シュンジはその双方から協力を求められる。
果たしてシュンジはどちらの道を選ぶのか?そしてバイストン・ウェルの命運は?


1983年に放映されたロボットアニメ「聖戦士ダンバイン」を題材にしたゲーム。
以前から「スーパーロボット大戦」シリーズなどに登場していたこともあり知名度は高かったのですが、この作品単品でゲーム化されたのは家庭用ゲーム機としてはこれが初めてとなります。
原作ではショウ・ザマという青年が主人公でしたが、今作ではシュンジ・イザワ（名前変更可能）というオリジナルキャラが主人公。もちろん、ショウも重要な人物として登場します。
また、プレイヤーの選択に応じてシナリオが変わるマルチシナリオ方式を採用しています。

システムは「スーパーロボット大戦」に似ており、オーラバトラーと呼ばれるロボットに仲間を乗せて、そのロボットを操作して敵と戦っていくシミュレーションゲームです。ただしターン制ではなく、素早いキャラから行動できるウェイトターン制になっています。
また、このゲーム独自の要素として、主人公と敵オーラバトラーが1対1で戦う「一騎撃ち」モードがあります。
自軍が使うオーラバトラーは他の国から買ったり戦闘で手に入れる以外に、「機械の館」と呼ばれる製造所で開発する事もできます。敵を倒して得た資金を使って、オーラバトラーを開発したり、強化パーツでパワーアップさせて戦力を増強させていきます。


このゲームの魅力は、シナリオの分岐が非常に多いこと。
大きく分けると原作の展開をなぞるルートと、悪役のドレイクに協力して原作の主人公を敵に回すルートの2種類。細かい分岐も多く、エンディングにいたってはなんと15種類。
また原作では途中で戦死するキャラを仲間に迎え入れたりするイベントも多いです。
分岐関連で最も凄まじいのは、原作の主人公であるショウが、「修羅」と名前を変えて主人公のライバルキャラになってしまう可能性があること！とんでもなく強いので苦戦する事は必至です。
またオーラバトラーなどのユニットも、リの国製造の「アルダム」「ジームルグ」「ヨルムーンガント」と始めとして、量産型ビルバインである「ゼルバイン」やドラムロの発展型である「ガドラム」など、このゲームオリジナルのものが多数あります。
原作アニメを知っている人はif展開を楽しむ事ができますし、知らない人でも色々なルートを試しながら何度もプレイする事が出来ます。
難易度はそれほど高くはなく、レベル上げもできるので楽ですが、一部いやに難しいステージがあるのでその点はご注意を。


欠点としては、全体的に地味な点。
当時のゲームとしてもグラフィック・演出面で他のゲームに見劣りしますし（ハイパー化がらみの演出があれじゃあね…）、その割りにロード時間も長め。
戦闘シーンではポリゴンで表現されたオーラバトラーが動き回りますが、正直あまりカッコよくなく、動きももっさりしているので戦闘シーンをONにするメリットがあまり感じられません。
オリジナルならまだしも、アニメ原作のゲームでこれはちょっと…という感じです。
また原作を知っている人にとってはドレイクに味方するルートが刺激的な一方、原作をなぞるルートはif展開が少なく、やや面白みに欠けるのも難。
それと分岐が多いせいかフラグ関連がえらく複雑で、攻略情報がないと一部のエンディングが見づらいと言う点も残念な部分でしょうか（故意に負けないと見られないエンディングも）。


ゲームとしては少々微妙な点はありますが、原作を知っている方は豪快なif展開のためだけにプレイしてもいいんじゃないでしょうか。
原作を知らない方でも、つまらないゲームではないので興味があるなら。


それじゃ、今日はこのへんで。



聖戦士ダンバイン DVD-BOX
富野由悠季