今日はPS2初期の作品「
バウンサー」について語ってみることにします。
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バウンサー
対応機種:プレイステーション2
ジャンル:アクションRPG
メーカー:スクウェア(現スクウェア・エニックス)
発売日:2000年12月23日 |
バー「FATE」専属のバウンサー(用心棒)の一人、シオンはある日行き倒れになった謎の少女・ドミニクと出会う。
居候としてドミニクがFATEに馴染んだ頃、超巨大企業・ミカドグループの特殊工作部隊がFATEを襲撃、ドミニクがさらわれてしまう。
シオンはドミニクを助けるため、バウンサー仲間のヴォルド、コウと3人でミカド本社ビルに乗り込む…。
彼らの運命は、そしてミカドグループの真の目的とは!?
PS2黎明期にスクウェアが繰り出した格闘アクションゲーム。
映画的なゲームを目指していたこともあり、グラフィックは
美麗の一言に尽きます。PS2黎明期にもかかわらずムービーシーンの美しさはPS2ソフトとしてもトップクラスといえるでしょう。
キャラクターも結構魅力的でロード中に主人公3人の過去が明かされるテキストが現れたりするなど、設定関連もしっかりしてます。
ただ、映画的なゲームを目指していたせいかゲームスタートからクリアまでが
とても短いです。大体1時間くらい。
一応ジャンルがアクションRPGとなっていますが、RPG部分は敵を倒して得たポイントを使ってキャラを強化したり新しい技を覚えたりするくらい。「
成長要素のあるアクションゲーム」と言った方が正しいです。
メインのストーリーモードは基本一本道ですが場面ごとに操作するキャラを選べ、選んだキャラの視点でシナリオが進むので一回クリアして終わりにはならず(分岐も一応あります)、主人公以外のキャラも使えるサバイバルモード(選んだキャラで勝ち進むモード)や対戦モードもあり、繰り返しプレイできる要素もちゃんとありますが。
肝心のアクションパートはまあまあの出来。
ガードはキャラごとに設定された防御力のぶんしかできず、使い果たすとガードそのものができなくなってしまうという点はなかなか面白いですが、技の使い勝手の差が激しく、簡単にハメ技ができてしまう技(コウの旋円拳とか)がある一方でやたら使いにくい技(敵が障害物に当たると止まってしまうヴォルドのジャイアントスイングとか)があったり、コンボをつなげにくかったりするのはマイナス。
簡単に言えば調整不足の感。
あとゲームオーバー時にその場でリトライができず(一度タイトル画面に戻ってセーブデータをロードしないといけない)、ムービーを飛ばす時はポーズメニューで「スキップ」を選ばなければいけなかったり、一部のステージで周りの状況や敵の姿が見えづらい、などの不親切な点もちらほら。
ただ対戦モードはかなり楽しいです。4人まで同時にプレイできますし、CPUを参加させられますので自分以外全員敵のバトルロイヤルや2対2のタッグマッチなどもプレイ人数に関わらず楽しくプレイできます。
ちなみに負けたキャラはその場に倒れたまま放置され、技や吹っ飛ばされたキャラがぶつかると動きます。
場合によっては関節が変な方向に曲がることもあったり。
ゲームハード初期のソフトならではの荒削り感とボリュームの少なさが残念な本作。
とはいえゲームとして決してつまらないわけではないです。
短いけど。ストーリーもありがちながらツボを押さえてはいますし、サバイバルモードは結構な難易度ですし、対戦モードも普通に面白いですし。それにボリュームなんて本来はゲームの評価に勘定してはいけない気もしますし…
それじゃ、今日はこのへんで。