「ゲーム機のはなし」第４回、今回はゲームボーイについて。
（ゲームボーイカラーについても。アドバンスについては後日）

	ゲームボーイ メーカー：任天堂 発売日：1989年4月21日 販売台数：3243万台（Wikipediaより）
	ゲームボーイカラー メーカー：任天堂 発売日：1998年10月21日 販売台数：2007万台（Wikipediaより）

現在（2011年）大人気のニンテンドーDSですが、それのご先祖様とも言えるのがこのゲームボーイ。
携帯型ゲーム機という新しい市場の開拓者でもあります。

初代ゲームボーイは白黒画面でした。白と3段階の濃さの黒の4階調で画面を表示していたわけです。
これはバッテリーとして使う乾電池の持ちを良くするという点と、価格を抑えるという点の2つの目的がありました。
（事実、単3電池4本で35時間ほど稼動します。同時期に出た他の携帯ゲーム機はカラー画面のかわりに電池が数時間しか持たないものばかりでした）
また、現在携帯ゲーム機では当たり前のように搭載されている通信機能ですが、初代ゲームボーイにも搭載されています。ただし、「つけても値段は大して高くならないし、何か面白いゲームが出来るかも」という軽い気持ちで搭載されたものでした。しかしこの通信機能が、のちに重要な役割を果たす事になります。

ゲームボーイは発売当初こそ「テトリス」「スーパーマリオランド」などの人気ソフトのおかげで売れましたが、1990年代に入ってから人気に陰りが見え始めます。プレイステーションやセガサターンなど高性能な据え置き機が人気を博す一方、技術的な限界から魅力的なソフトがなかなか発売されない状況が続き、ブームも終息、売上も頭打ちになってしまいます。

このままゲームボーイは消えていってしまうのか…誰もがそう思った1996年、ある一つのソフトが発売されます。今はもう知らない人はいないほど有名になった「ポケットモンスター」です。
「ポケットモンスター」では、ゲームボーイに何の気なしに付けられた通信機能が重要な意味を持ちます。「ポケットモンスター」はご存知のように「ポケモン」と呼ばれる動物を集めていくゲームですが、「赤」と「緑」２バージョンで発売され、バージョンによって登場するポケモンの種類が違うため、全種類集めるためには別バージョンのソフトとポケモンのやり取りをする必要があります。このことがゲームボーイにコミュニケーションツールとしての新たな役割を与え、若年層を中心に再びブームとなります。また「ポケットモンスター」のようにデータの通信交換が出来るソフトも多数発売されました。

その2年後、ついに画面がカラーになった「ゲームボーイカラー」が発売。これまで発売されたゲームボーイソフト全てとの互換性があり、赤外線通信機能も付け加えられました。
そしてさらに3年後、後継機である「ゲームボーイアドバンス」が発売、後を託す事になります。


余談ですが、ゲームボーイは非常に頑丈に作られていて、湾岸戦争で爆撃された兵舎から発見されたものは外装は酷く焼けただれていたものの、液晶画面を取り替えたら問題なく動作したという逸話があります。

それじゃ、今日はこのへんで。

ポケットモンスター 赤 by G-Tools